予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

ダービー展望②

読了までの目安時間:約 2分

 

皐月賞組以外でダービーを勝っているのは、97年以降、マイルC組と京都新聞杯の勝ち馬だけ。今年の場合、見極めはより慎重にしたい。
グレード制導入後30年で見ても、例外はシリウスシンボリとフサイチコンコルドのみ。
その2頭は、色々な問題を抱えながらも不安を吹き飛ばし、時代を彩った名馬だった。
そして、2頭とも前走に2200Mのオープン特別を勝っていた。皐月賞組に勝る手は限られる。

上記2頭に加え、アグネスフライト、タニノギムレット、キングカメハメハ、ディープスカイ、キズナも入れて、7頭のルールを破った面々にも負けない上がり馬は今年はいるのか?

京都新聞杯が、知る限り史上最速で前半推移したことで、いつもよりは鈍重で、しかしながら、このレースらしい血統の馬がワンツーを決めた。
タニノギムレットにトニービンを父に持つスティンガーの姪をつけられて誕生したハギノハイブリッドは、この系統にありがちな「春に開眼」といった趣か。
新緑賞と比べ、2200M通過時点では、推定3秒以上も速い時計で、かつ中一週で両レースを快勝。イスラボニータやトゥザワールドなどとの対戦経験はアドヴァンテージにはなったのだろう。ただ、この消耗戦の直後なので頭からは狙いにくい。

また、その10分後に行われたプリンシパルSの勝者・ベルキャニオンは、距離も体調もギリギリといった印象。マイルCもマイル適性を測ったレースで、上位組は出走登録さえ微妙。
混戦ながら、妥当な結果に終わった皐月賞の組が主役となるダービーであることは確認できた。
イスラボニータとトゥザワールドにプラス○○○。これは捻らねば。

 

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NHKマイルC -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

東京のマイルで1分34秒の壁を突き破って押し切った。ミッキーアイルの功績は、偉業とも言える。
前々年も人気に推されながら逃げ切り楽勝を決めたカレンブラックヒルはいるが、勝ち時計は良馬場では平凡もいいところの1:34.5。
彼は先日復活勝利を挙げたが、馬場差や競馬場そのものの差はあっても、1:34.6。

マイルGⅠで逃げ切れれば、確かに総合力が問われる距離だから、当然決まれば一番強いと言えるが、如何せん勝てる確率が、粋のいい戦法の割に低すぎるから、みんな敬遠するのだ。

ここで引き合いとして出すことが適当かは判らないが、ニッポーテイオーがはるか大昔の安田記念で、ダイナアクトレスの追撃をしのぎ切った際が1:34.2だった。当時としても、特別速い決着ではなかったから、時代がどんなに経過しても、逃げ切りに制約が多いことは不変の真理。
この馬場だから、当然勝つにしてもこのくらいの時計になることはわかっていたが、速くてもダメ、遅くてもダメという、ギリギリのラインがレコードタイムに少しでも近づいたことは喜ばしい。
それを知っていようがいまいが、歴史が証明してきた
「東京マイルの壁」
は皆の共通認識。数少ない逃げ切り勝ちの馬は、いつの時代も勇敢なヒーローとして迎え入れられる。痛快だ。

ロックオブジブラルタルの肌にディープインパクト。
ミッキーアイルの未来を血筋から推測するのは容易だろうが、その性質は彼らとはまるで違うのだろう。
もし血のなせる業と言い切れるものがあるとすれば、それは人気に応えるために否応なく生じる人間側の焦りを消し去る勇気を与えてくれることだろうか。
名馬の血には、人間には計り知れない不思議な力が宿っているもの。1番人気だったことに意味があったのかもしれない。

超人気薄が最後突っ込んできたが、好調の関東騎手に関西馬なら納得か。タガノブルグは、ミッキーアイルの逃げ切りを信じられたなら、真っ先に買いたかった馬なのだが…。
勝ち馬のレースとして展開された競馬。
ダービーはおろか、他距離においてもこの結果は直結しないように思う。
クラシック本戦に挑戦し、マイル適性を確認できた4、5着馬にはまだチャンスはあるだろうが、それ以下のグループは再鍛錬が必要だろう。

 

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NHKマイルC -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

昨年と09年の勝ち馬は、単勝オッズ30倍台で10番人気の馬。オープン実績がそれなりにあり、今にして思えば低評価すぎた馬だったが、実力相応の評価を戦前、正確に判定できるはずもなく、両レースとも上位人気の馬は全て吹っ飛んだ。
ただ、10年からの3年間は1番人気馬が順当に勝って、しかもその中の2頭は古馬になってからも重賞を勝ったから、人気と実力がきっちり伴った、本当の意味で平穏な決着だった。そういう時は、決まって2着にも重賞を好走した人気馬が入ってくる。

少し掴みづらいレースだが、唯一変わらない性質がある。反動だ。
タイキフォーチュンを始め、キングカメハメハでさえも古馬になってからの飛躍を期待されながら、脚元の不安などでリタイアを余儀なくされた。彼らは、レースレコードによって未来を失ったのだ。
近年は、馬場の高速化も手伝って、2頭の走破時計を超えて走った馬は何頭もいるが、当時コースレコードで直線ごぼう抜きを見せたダノンシャンティも同じ。彼の場合は血統的要因も否定できないが、決定的なダメージを被る可能性を持ったレースへの参戦は、リスクとの戦いに直結する。
クラシックレース同様、このNHKマイルCも若駒の完成度以上に目に見えない成長力が勝負を分けてきた。
故に、基本距離における激烈なスピードマッチでは、クラシック2戦目よりもずっと消耗してしまうのかもしれない。
みんなが走れるから、競馬が厳しくなるのだ。

でも、恐々半端に仕上げて日本のGⅠを勝てるのは、数年に1頭いるかいないか。伝説の名馬に近い存在でなければ、運を掴むだけのタフさを磨いてきた馬だけが勝ち残る世界である。
買いたい馬が数多く顔を揃え、思われているよりかは混戦模様。
ホウライアキコから勝負したい。
牝馬は強く、牡馬が中くらいのレベルの年ならば、その経験を活かせる最高の舞台だと思う。

言わずもがな平坦向きのスピード型だが、要するに坂が問題なのではなく、気持ちが乗りすぎないかの方が重要なのだろう。そんなテーマを持つ馬が、叩き3戦目でも初の関東遠征というのは扱いが難しい。
能力は足りるのだろうが…。
ミッキーアイル<対抗>の作る流れを強引に抑え込むようなことがなければ、希望的観測だが、アメリカ血統の得意とする前ががりの展開を積極策から粘り込むことで底力が全開に発揮されるはずだ。
距離を意識した近走の差す形からは、少し違う策に出なければ、こちらに回ってきた意味はない。

多数レースに登録していたピークトラム<単穴>は、新潟2歳Sの3着馬。鞍上込みで、秘めたるマイル適性が不気味に光る。母は、1マイルでももたなかったタッチザピークだ。

 

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東京マイルの法則

読了までの目安時間:約 2分

 

怒涛の6週連続GⅠ開催。残る5戦は、全て東京競馬場で行われる。
うち3つがマイル戦。それぞれに面白い特徴がある。

①NHKマイルCの変質
(外)ダービーは過去の産物。現在は、荒れるレースの一つ。
競馬場の形が変わってから、内国産馬でも勝てるようになった。また、改修後最も変質したと言えるのが、優勝馬のその後。
以前は初代覇者以外全てが古馬重賞を勝っていたが、以後だと4頭しかいない。カメハメハやディープスカイなどが勝っていないのも大きい。10回やってのことだから別のレースになったとも言える。
時代背景も変化したが、馬場の高速化も大きな要因だろう。

②ヴィクトリアマイルの格
反対に、こちらのレースでは、1、2着馬どちらかは3歳GⅠで2着以内に入った馬が、毎年必ず1頭は連対している。ヴィルシーナでも勝てたのだから、鉄板も鉄板。
が、今年のアユサンは少し微妙。4歳GⅠ連対馬ご一行は合わせて4頭いるから、大丈夫かもしれないが、やはり過去の好走馬の方が怖いか。

③安田記念はリピーターレース
スウヰイスーが61、62の酷斤を克服して連覇したのが最初。ちなみに、最初に勝ったのは3歳時。オークスは秋開催だった。
あとはその30年後、同じく桜花賞馬・ブロケードの2年連続2着という記録があるのみ。
長らくハンデ戦だったから仕方ないが、GⅠに昇格後からは連覇した2頭など、連続連対した馬が6頭いて、全馬1勝以上している。
共通点は、古馬のマイル重賞は未勝利だったということ。マイルの頂点を競うには、実に不釣り合いな傾向。
みんな走れる条件だからなのか。GⅠの中のGⅠらしいデータだ。

 

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ダービー展望①

読了までの目安時間:約 2分

 

皐月賞は勝ち馬のレースになり、初めて中山ながら見事な立ち回りをみせた。
結局、皐月賞でわかったのは、時たま起こる「大逆転のダービー」が、どうにも想像できなかったということ。

・休み明けでも、掲示板確保がダービー勝利の条件
・時計が速い時以外、勝ち馬かその同タイプの掲示板を外した馬や他路線の馬がまた来る
・近20年のダービー連対馬全て、近2走でオープン勝ちしたか重賞勝ちの実績があり、皐月賞組は1,2番人気以外は一桁着順の先行馬しか巻き返せない

皐月賞の時点で、実力馬でないとだめなのだ。
そうなると、格言でも運のある馬が気になってくる。
どのGⅠレースにも言えることだが、ダービーには縁も大切。
近4年は、兄や姉に跨っていた2人や、地方出身でムラはあるけど勝負強さを見せた2人など、乗り替わりが鍵。

あと、四位騎手が連覇して以降、2年連続連対した騎手がいない。
特別な舞台。勿論、馬は1回しか出られないわけだから、こういうこともある。
現状、イスラボニータとトゥザワールド以外は、騎手の巡り合わせで選びたい。

で、レッドリヴェールだが…。
時計的価値は、連続性の部分においてウオッカのそれと同等くらいの評価を与えるのが妥当だろう。大体、阪神で2度接戦を演じたハープスターが、ウオッカよりも強いという評価がされているわけで…。

先週末行われた青葉賞の捉え方だが。
上位3頭にはそれぞれチャンスはあるだろうが、狙いは限られる。
ショウナンラグーン …一強の際の着筆頭
ワールドインパクト…アポロソニックと同じ 
ヤマノウィザード  …大接戦の差し脚勝負

あとは、来週の3競走を見てからだろう。

 

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