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レパードS -回顧-

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ローウィーラー騎手がこういう先行タイプに有利なコース形態であることを理解していたかはともかく、逃げそうな馬を抑えさせてじわじわペースを自分に有利な方向へ持ち込んで、また最後にひと伸びさせた。
色々な国の競馬を知っていたとしても、簡単に差しの決まらないこのダートコースの常道に従い、無敗馬だからといって重賞でいきなり結果を出したわけだから、馬も人も立派なものである。

まあ、外を回ってアジアエクスプレスを潰しに掛かった人気勢の挫折感たっぷりの直線も手伝ったのだろうが、クライスマイルなんて言う名前の馬が2着に来るなんて、完全に勝ち馬のレースだったんだなと思わせるところがある。

復活を果たしたアジアエクスプレスだが、出来は本来のものではないだろうし、第一新潟が合っているという感じの体つきをした馬でもまたない。復活待ちの慎重を期した読みがアスカノロマン推しの評をより増幅させていったのだろうが、決してその見解を嘲笑うような結果だったとも思えない。

そもそも、これは前回期待された結果であり、この誰も不思議に思わない復活走は、口に出してすぐ撤回するのも何だが、当たり前のことをただ自然な環境で目撃しただけの話である。みんなが知っているアジアエクスプレスが、ただダートを走った結果が目の前に現れただけのこと。

メンバー中最高の馬体重で、また恐らくは下から数えた方が早いほどの出来でありながら、モタモタというほどの4角から直線にかけてのスパートではなかったから、それは素晴らしかったが。
まあ、前回揉まれた効果もあったということだろう。ブリンカーの効果を確かめられる程、馬が全力の勝負をした競馬ではない。

ただし、これだけは間違いない。差した方がいい。
勝ちに行くというより、外枠の利を活かした騎乗で、当然馬の集中力が増すような準備を抜かりなくして臨んだ前回よりは多少なりとも走りやすい競馬ではあったものの、先行策をとってもっと強い相手に勝てる程万能脚質ではないだろう。ゴール前の方がよく伸びていたし、相手が完全にお手上げになっていた。

成長力を示した結果とも断定は出来ず、小回り適性の証明にもなっていないからどう捉えるべきか難しい部分もあるが、3歳いっぱいは大丈夫だろうし、何より芝を使った反動が気にならない程度のところまでなくなってきたことを確認できたのだから、よしとするか。
課題はまだ残る。無論、他の14頭も同じである。

 

レース回顧2014   コメント:0

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