優駿牝馬 -予想-
ハープスターにとって、ここは小さなステップに過ぎない。
ただ、距離適性より展開の方が重要なレースで、そこが読み切れない点は不安。また、この470kgの鹿毛馬をパドックで見ただけでは、とてもど派手なレースをするとも思えない。
これまでのレースの印象から考える。
そもそも、前走の桜花賞が大逃げ-超ハイペースの展開でありながら、上位入線馬のほとんどが上がりで34.0を切るというような、見た目と実態がちょっと違う展開のレースで、殿追走から32.9の上がりで強引に勝ち切ったのだ。
適性や展開利を超えたパフォーマンスであり、むしろ脚元への不安が生じた程。これがずっと続いている。
万一負けたところで、今まで思っていたものと本質が少し違ったというだけのこと。その時は、その時。
そこで、次なる舞台の展望も加えてみた。
結論は、ここを勝つエネルギーが小さい分だけ凱旋門賞の着順が上がるだろう、ということ。
少なくとも高速馬場で本質的な距離適性をぼやかせる条件下で、2400Mを勝つために必要なスタミナは、3歳限定戦ではさして必要がない。楽勝なら尚のこと。
桜花賞馬が数多く制している歴史から、単純なことではあるが、必ずしもスタミナが優先される競馬ではないと考えられる。例え、桜花賞のような展開になったとしても。
マイル重賞3勝。まず基本能力の面で他に劣る理由は見つからない。最低でも、フローラS上位組と同格だ。
そして、スタミナは証明できなくても、絶対能力をほぼ完全に出せる条件であるオークスで、よほどのアクシデントでもない限り、大敗は考えづらい。
ただし、次を見据えた場合は、ここを勝つに越したことはない。
勝つなら楽勝で、負けるなら惜敗。
どちらも距離と馬場の適性において、ここがベストorワーストの結果。どう転ぼうとも、次の舞台での期待は持ち続けられる。
だから、勝つことに拘りすぎていないか、というソフト面の不安が気になるのだが、師曰く、
「桜花賞はあの競馬で負けても仕方ないな、と」
「行き出してからが凄いですよね、他の一流馬より、数段」
一度、主戦に雷を落としているから、不安が少なからず残る競馬で、迷いを生まないよう、また負けてしまってもいいじゃないかという先回りをしたフォローをすれば十分。
これで敗因がまた一つ減った。馬も騎手も、穴に落ちなきゃ大丈夫。
が、他の17頭はそうはいかない。
スローなら差せるが、平均以上では相応のスタミナが問われる。
関東馬が11頭もいるので、そこから、
マーブルカテドラル
ヌーヴォレコルト
に注目。
昨年はアユサンが出たアルテミスS組は、惜敗馬も怖い。2、3着馬は、その後も活躍。マーブルカテドラルは、時計はともかく、総合力でそららを制した印象。こういうタイプは距離延長でも侮れない。
が、確率の高い方を選んだわけだから、おとなしくヌーヴォレコルトを上にする。
順番通り当てる馬券には妙味あり。マジックタイムの直線一気は怖い。