予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

新馬回顧 3

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜日は番組多彩。
東京芝のマイルでは、人気のマックヴァンがレースにならず、ブービー人気のアサクサデンエンの仔・ラミーロが味のある競馬で、2番人気のマイネルクレイモアを競り落とした。早熟ではない。
函館1200は、この時期珍しい差し競馬。出負けして外から鋭い伸びを見せた断然人気のアールブリュットは、貴重なドバイミレニアムの直系マクフィ産駒の持ち込み馬。この牝馬は、そのひ孫にあたる。生命力の強さが直線で出たか。

ダート戦も年々施行開始が早まっている。
阪神1200は、ボクノナオミが混戦ムードを一蹴し、2着と3馬身半差の快勝。晩成血統も、兄弟は3頭が新馬勝ちしている。そして、今週もゴールドアリュール産駒だった。
函館は、ディアタイガがつつかれがながらも粘りきった。サムライハート産駒。早熟血統が苦戦している。

日曜日は、期待のディープ産駒に明と暗。
阪神ではポルトフィーノの仔・ポルトドートウィユが断然人気に推されたが、終始内で窮屈な競馬を強いられ2着。本質先行型で中距離が合うタイプと見たが、稍重のマイル戦で負けてしまったのは痛い。
勝ったグランカマラードも、ポルトと似たタイプだろうが、こちらは全てがうまくいった。

東京もマイルの稍重だったが、こちらは人気のテンダリーヴォイスが快勝。414kgの牝馬ということも意識してか、直線では執拗に外々のコース取りをしての楽勝。高速馬場も苦にしないだろう。

函館1200からは、また2歳S候補が出現。マイネルラヴの仔・エスパスは、この冠号で仕上がり早だろうが、4角のリードを守り通して3馬身半差。好時計勝ち。面白い存在だ。

 

レース回顧2014   コメント:0

函館スプリントS -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

4角まで見ている限りでは、この展開になることまでは読めなかった。例えそこまで馬券を売っていたとしても、ストレイトガールとスマートオリオンを切ることはなかったはず。しかし、
ストレイトガール前開かず。
スマートオリオン、前にフォーエバーマークがいて出られず。
フォーエバーマーク失速…。

思えば、この馬もひっそりスプリント戦に矛先を向けていた一頭。こんなところでガルボ。この馬の激走に驚かされたのは、今に始まったことではないのだが、走るパターンにハマったのは間違いない。
いかにも、阪神Cで連続2着した馬のらしい競馬だった。

マイルの重賞を勝った馬のワンツー。総合力の問われる時計勝負で、人気も実績もある馬が負ける時というのは、初経験の馬やこういった目先を変えてきた馬が活躍するもの。
ただ、分かってはいても、なかなかこういう風に馬券は押さえられない。

特に、勝ったガルボをどういう理由で買えばよかったのだろうか。
例えば、洋芝実績に目を向けると、
09・7/26 札幌 新馬(芝1800)⑨
  ・8/22  〃  未勝利( 〃 )⑦
11・8/26  〃 キーンランドC ⑪

本格化前の競馬と、休み明けにもかかわらず-18kgでの出走となったキーンランドCをノーカウントにできれば問題なかった。純粋に実績だけなら人気馬と互角なんだからという、ある種の思い込みがあれば買い目には入れられる。
1400は何度も使っていたわけだし、現に結果も出していたのだ。
だからって、ストレイトガールの前に、間違えても2、3番人気の前に来るイメージまではできない。

もしも…。
馬場作りの問題もあるのだろうか。
世界的な傾向となっている高速化。それこそ、エプソムダウンズ以外の主要競馬場がどこもかしこコースレコードもしくは、ワールドレコード級の時計が出る時代だ。
タフで実績が優先されるだけじゃない馬場に、変質してしまったのだろうか。
でも、高速の洋芝というのもまた特殊だから、更にとっつきにくい特徴がある可能性も否定できない。

このレースの20分後に、再びの衝撃を目の当たりにした競馬ファンは、疑うことの意味をもう一度考えさせられるのであった。

 

レース回顧2014 競馬&予想コラム   コメント:0

函館スプリントS -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

スプリントチャンピオンこそ回避したものの、洋芝巧者はゴロゴロいる。
・クリスマス
函館2戦2勝<重賞も勝利>
・ストレイトガール
北海道で6勝<昨年4勝>
・スマートオリオン
函館2戦2勝
・フォーエバーマーク
函館3勝<昨年重賞勝利>
・ローブティサージュ
函館1戦1勝
・ヤマニンプチガトー
函館1勝 4戦全連対

重賞好走馬が顔を揃えたが、
「ここを勝って、その次は…」
と、各陣営が同じことを考えているのもある。
おまけに14頭立てだから、間違いなく各馬が力を出せる状況であろうと想像できる。

昨年は、59を背負った1番人気の前年覇者が飛んだものの、パドトロワが一昨年のキーンランドCの勝ち馬だったので、何とか面目は保てた。どう転んでも大波乱は望み薄。
サニングデールやキンシャサノキセキは、軌道に乗った暁に、ここを勝ってGⅠ路線に堂々参戦し、その後出番をモノにした。実力馬はちゃんと走る。

ただ、ショウナンカンプやロードカナロアでさえも負けてしまうレース。季節柄も特殊な馬場の影響もあってか、斤量利もある牝馬が活躍している。
雨がどうなるかはまだ読み切れないが、先週の結果から推定するに、昨年並みの高速決着が想定される。

本格化を果たしたストレイトガールが衆目の軸馬ではあるが、かつて敗れたロードカナロアの二の舞も想像できなくはない。
二匹目のドジョウを狙ったドリームバレンチノや前述のサニングデールもそうなのだが、GⅠで消耗したモノを取り戻す最中での参戦で、見事にボロを出すことはよくある。
また牝馬の56は、その春に欲しかったタイトルを獲ってからでないと、結構堪える可能性も。堂々とは推しにくい。

各世代のタレントが集まったが、クリスマスは特に取捨難解。
転厩がどう出るかわからないし、西の猛獣使い再募集の結果が出るその前週には、少し狙いにくいローテーション。
色々な意味で、丸田騎手にはいい経験になるはずだ。

洋芝巧者を狙っていけば、幾らか時計が掛った方がいいと思われるフォーエバーモアを3番手以下にした時点で、格ではスマートオリオンだけになる。
1200に絞ってから宮記念までは連を外さず、実に安定した結果を残してきた。
こちらこそロードカナロア臭がしなくもないが、昨夏函館のタフな重馬場をこなしたあと、中山の好時計決着では勝ち切れなかったのが、明けて最終的には8秒台の時計でオーシャンSを勝ち切った。
前走は馬場もあるが、連闘後の中2週が敗因であることは想像に難くない。

グラスワンダーの仔とその孫にあたるスクリーンヒーローの産駒が、ポツポツと活躍を見せているが、グラスワンダーが得意とした中距離戦ではなかなか大物が出てこない。長いか短いかはっきりした方がいい。
得意な条件は明確。故に、大崩れは考えにくい。

 

レース展望2014 重賞レース予想2014   コメント:0

宝塚記念・穴馬絞り

読了までの目安時間:約 2分

 

今年もGGコンビが出てきて、ウインバリアシオン、メイショウマンボ、またトーセンジョーダンなども出走予定。ただ、各有力馬とも絶好調ではないから、一点突破が可能な競馬にもなりそうだ。

面白いのは、ヴェルデグリーン。
2200Mでは2戦2勝。しかも、それは両方ともGⅡでのものだ。
おまけに、前走と2か月以上間隔があいていると4戦3勝で、晩成型ではあるが新馬戦を勝っている。ダービーウイナーとそれを父に持つオークス馬の娘が、意外なところにツボを持つ重賞馬を生み出した。
89年にフレッシュボイスが休み明けで2着激走した以外で、前走から3か月半以上レースを使っていない馬は全く来ていないが。
これは狙い通りなのか?好走を後押ししてくれそうな最後の要素が、中山記念の5着の実績だ。

ヴィルシーナとデニムアンドルビー。
何となく似ているようで、唯一、GⅠタイトルのあるなしで、その存在価値がまるで違うのはちょっと切ない。
春の天皇賞は別としても、宝塚記念以外では、ほとんどのGⅠで牝馬が隔年で好走している。ここ数年では、特に顕著。
が、グレード制導入後ここで、馬券圏内に入った牝馬は僅か6頭。それらは揃いも揃って、マイルGⅠでの連対実績があった。
ヴィルシーナはある意味狙い目で、マンボもギリギリセーフ。もちろん、三冠牝馬・ジェンティルドンナも例外に漏れず。

このままでは…。5走連続GⅠ出走中のデニム。
92年秋にオグリキャップと同じ4つGⅠを使われた翌春に、ここで2着をしたイクノディクタスがいる。
マイルGⅠ好走の約束手形がない以上、6走連続のGⅠ出走で栄誉を勝ち取りたい。

 

レース展望2014 競馬&予想コラム   コメント:0

血視点⑨ ハーツクライ三銃士

読了までの目安時間:約 2分

 

そろそろイジり頃だろう。二アークティックやハイぺリオンの血がクロスしている以外は、全てバラバラ。
故にそそらられる、ハーツクライ。

ヌーヴォレコルト
ノーザンダンサーの血を4本持ち、母はその同系配合。組み合わせこそ違うが、あの三冠牝馬と同じくリファールとダンチヒの血が共通項。
リファールのクロスのあるなしが、オークスでヴィルシーナに大きな差をつけられた理由だと思っていたのだが、それと似た効果をヌレイエフの血が補完したのだろう。マイル向きのイメージも、名牝と大差ないと配合だとすれば、この結果にも納得がいく。

ワンアンドオンリー
一見すると、ヘイロー3×4がポイントのようで、実は、牝系に居並ぶ大種牡馬の影響をバランスよく受け継いだことが底力の根源。
ノーザンダンサーの薄めの継続クロスがバランスを整え、その点でも、エルコンドルパサーとも共通する配合の妙が見て取れる。日本でヘイローの強いクロスが有効なことは、ロジユニヴァースが既に実証済み。
フジキセキ産駒が主役のダービーなら、であろう。

ジャスタウェイ
血統的見地で捉えた場合、「ハイぺリオン」の一語に尽きる。
父父SSに1本、父母父TBには3本。母父ワイルドアゲインはその4×3を持ち、またその父ゲインズバラのクロスを内包している。
また、祖母シャロンにも2本入っていて、シャロンの母父はサンインロー系とハンプトン系だらけ。
ハイぺリオンの継続・多重クロスそのものは珍しくないが、サンデー系でここまで多い馬は珍しい。
これが、不可能を可能にした理由なのか。

血統面からも、その結果は必然と断言できる。

 

競馬&予想コラム 血統   コメント:0