鳴尾記念

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

トウケイヘイロー快走

読了までの目安時間:約 2分

 

去年はあまりにもスローすぎたが、今年はまずまずの時計の決着となった鳴尾記念。
少し遅い流れを2番手追走から自然な流れで、途中先頭に立ち、最後は余裕を持って逃げ切ったのが、ゴールドヘイロー産駒のトウケイヘイローだ。
その鞍上が、レース後驚きのコメントを残していた。
「折り合えるとは思っていなかった」
ファンの視点と同じであった。
狙いの中には入っていたが、大多数は頭までは考慮していなかったはず。
故に、人気にはならなかった。

そういう馬は、GⅠの前哨戦では弱点をさらけ出して、意気上がるその他の上昇力のある馬や、路線の主みたいな実績馬に負かされるのだが今年はそういう馬がいなかった。
ダービー5勝ジョッキーをもってして、乗り難しいと思わせるのもまたすごい。
その秘密は、血統の中にある。
トウケイヘイローは、ミルジョージが母父なので一見距離がもちそうな感じではあるのだが、それより父ゴールドヘイローが謎深い。
ちなみにミルジョージは、気難しい馬も多く出した。

大井で走って出世できなかったが、一族は大種牡馬が名を連ねる、ラトロワンヌ系。
血統を買われてスタッドインして、今回はファンシミン系の良血牝馬との交配で成功例を出した。
SS産駒の一流馬は、走る馬の気性を持ち合わせていた。

気難しさは折り紙つき。
前回も気性への不安から前々に攻めていって人気を裏切ったのだが、良血馬はこういうことがあるから厄介だし、面白い。

ムラがあるのも確かだ。
ただ、秘めたるポテンシャルも見逃せない。
その上、ロードカナロアが距離の壁を難なく乗り越えた週の出来事なのである。
可能性はなくはない。

 

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新馬戦 血的回顧 5/31・6/1

読了までの目安時間:約 2分

 

まず言っておきたいのは、この時期に府中で新馬なんてやったら超早熟馬か超一流馬でないと、ほとんど人気に応えることはできないだろうということ。
よって、これは波乱というより破綻に近いものがある。
土曜の東京1400戦は平凡な時計で決着。
牝馬<デスティニーラブ>が人気になって、ゴール前強襲したが、違う牝馬に負けてしまった。人気も穴も牝馬。
勝ったトーセンダンス<トーセンシルエット>は、ダイナカールを経ないシャダイフェザー系で、父母ともに派手な活躍馬の多い一族の割に、地味にうつる隠れ良血馬。
阪神では、ウインバリアシオンの弟<ダンスールクレール>が人気を大きく裏切り、これまた牝馬に、まさかよりによってステイゴールドの仔<レッドリヴェール>に負かされたのであった。
血の本質よりは、過剰人気との兼ね合いがポイントだったようだ。

日曜阪神は、人気順の通り決まった1200戦で、血統の優位性というものを再確認できた。
エイシンオルドスは、フジキセキにミスプロ系種牡馬の配合。おまけに牝馬というファクターが加わって、平坦だったら一体何馬身ついていたのだろうかという手応えで、他馬を置き去りにした。
バクシンオー<マダムリシェス>でも、この時期の完成度を問われると、案外着差をつけられてしまうのだ。
彼女の母父はタキオンであった。
府中ではマイル戦を同じフジキセキ産駒<イスラボニータ>が制したが、こちらは牡馬。
母父コジーンの影響があるのか少々パワー勝負向きの匂いがしたが、極端なスローでも異常な上がりではなかったから、成長に悪影響はない。出世も見込める。

 

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