予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

小倉記念 -予想-

読了までの目安時間:約 2分

 

さて、土曜の小倉開催は予定通り行われることになったが、今週開催のレースは、一体何曜日に施行されるのだろうか。
台風が逸れたら逸れたで、今度は新潟の開催も危ぶまれるし、ただでさえ雨がずっと降っているから、日、月曜の開催では雨の影響が馬場に大きく出てしまう懸念もあり、不穏な空気が既に漂っている。
JRAの重賞競走の収支に関する皮算用を慮ってみると、来週は関屋記念しか重賞がないわけだし…。ともかく安全第一である。

神にも読み切れないだろう最近の日本の空模様を、予報に沿ってレース展望することの危険性は大いにあるが、月曜開催でも雨の影響は必ず残る。
近4年全て1分57秒台で決着しているレース結果とは、やはり一線を画した展開になるとみて、ここはネオユニヴァース産駒のタガノグーフォを一押ししたい。

去勢して時間が経っている点では、今年も有力のメイショウナルトとは明らかに違うのだが、戦績そのものは酷似してる。
鳴かず飛ばずの日々が突然終わり、今まで良績のなかった芝の中距離でも通用するようになった。
ダートで2勝なんて、アジアエクスプレスとも共通しているが、何より斤量が1kg減の53が魅力。
最後の「牡馬」時代に小倉戦で跨った小牧騎手を再び迎え入れ、時計勝負向きの人気勢に一泡吹かせてやりたい。

 

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早熟か持続か

読了までの目安時間:約 2分

 

これは血の宿命なのか否か。
ストームキャットを共通の祖父に持つ2歳戦のスターホースは、年明け後ここまで共に未勝利。
奇しくも、こちらも祖父が同じタガノブルグは、NHKマイルCで同じヨハネスブルグ産駒のホウライアキコを人気馬もろとも呑み込もうというゴール前強襲で、大いに見せ場を作った。
父が同じと言っても、結局は別物なのは百も承知で、それでも違う何かを求めていくのが今回のテーマである。

アジアエクスプレスの今後については、特に括目すべきものがある。類まれなる身体能力の高さで芝・ダートの垣根を飛び超えた活躍を見せていたが、久々のダートで恐ろしいほどに反応できず大惨敗。
「やっぱり早熟か?」
という評価も、当然出てくる。ストームキャットだからか…。
母父ストームキャットながら皐月賞3着と健闘したタイキシャトル産駒のメイショウボーラーは、芝の短距離に鉾先を向けて3歳秋までは踏ん張ったが、結局最後は、ダートでGⅠタイトルを獲得。その流れを見て、この早すぎる凡走を根拠とした早熟評は存外的外れでもない。
同じヘニーヒューズの日本の代表産駒であるヘニーハウンド、ケイアイレオーネらが、古馬戦で一発劇勝後は大不振であることも論拠をごり押ししている。

昔より大分減ってきた超早熟型。消耗を防ぐレース後のケアの選択肢増加が、再生を可能にしてきたのも事実。
一つ年上でBCディスタフ圧勝のビホルダーは、年明けの古馬初戦までは難なくクリアできた。
結果が全てとは思わないが、レパードSではせめても走る気だけは見せなければならない。
2歳秋の彼が、いずれは戻ってくると信じたいのだが…。

 

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血視点⑩ 種牡馬ハービンジャー

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ハービンジャーが日本に来た理由が未だ解せないままに洋芝の競馬が始まり、思ったより早くいい結果を出したその意外性について考えてみた。
トゥザヴィクトリーの全妹であるギーニョの仔・スワーヴジョージが、函館開催の最終週の芝1800Mで快勝して、産駒初勝利を決めたのだが、翌週開催の替わった札幌の開幕週でも、ジャズファンクが新馬勝ちしたからもう無視することはできない。
後者は祖母シンコウラブリイという良血馬。

ノーザンダンサーの入った良血牝馬との配合で、きっちり結果を出せた意味。
ハービンジャーを形成する父、父母父、母父、母母父にはそれぞれノーザンダンサーが含まれ、うち3者はその直系。欧州型の濃密な同系配合の権化を日本に連れてきたのは、それがこの国の主要血統ではないからである。

高いスピード能力と距離こなす粘り強さを兼ね備えたオグリキャップが、種牡馬として成功しなかった要因として、激戦の連続による消耗と自身より速い馬を生む才能に恵まれなかったことが挙げられる。
そのネイティヴダンサー系の繁栄は、快速レイズアネティヴを送り込んだからこそのミスプロ系の大成功に繋がったわけだ。
だからハービンジャーにだって、祖父デインヒルのような大種牡馬となり得る可能性を少ない大レース経験数から推論できる。

想像の域を脱しないが、オグリキャップとの違いがいい方に出るという見立ても無理筋ではない。
無論、血統構成は違うのだが。因みに、ハービンジャーの中にはネイティヴダンサーの血が6本入っている。
芝の根幹距離であるマイルのGⅠ馬を早くから輩出すれば、未来は開ける。

 

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新馬回顧 9

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8/2 土曜
雨の影響は最小限に止まった小倉。
1着同着となった芝1200は、ホワイトマズルの牝馬とメイショウボーラーの騸馬が初勝利を分け合った。

関東ローカルも開催替わり。新潟1400は、人気のディープ牝駒・メイショウメイゲツが万全の抜け出しで快勝。ドイツ牝系で、兄弟は皆1勝以上挙げている。
一番のスタートを決めた馬と出遅れた馬のワンツーだった札幌1200戦は、勝ったシンフォニアの強さが際立った。ノーザンダンサーとプリンスリーギフトのクロスを持つバクシンオー牝馬。ゴールドシップには追い風か。

8/3 日曜
今週唯一の1800戦は札幌。
人気のトーセンビクトリー③が、直線でマイネルプロンプト②に寄られる不利があり僅かの差で星を落とした。2頭とも初勝利は近いだろう。それらを見る位置で立ち回り、スパートのタイミングでは少し遅れたアドマイヤガストがゴール前強襲してデビューウイン。みんなセンスが良すぎるのが玉に瑕だが、アウトサンデーのチチカステナンゴ産駒であるAガストの動向は気になる。

新潟1600では、ハーツクライの仔がまたしても人気のディープを撃破。
勝ったナヴィオンは6勝を挙げたユキノスイートピーの産駒で、重厚な配合から広い馬場の末脚勝負に向きそう。
1400戦快勝のトーホウハニーは、Sゴールド×Tメドゥーサで適性不明。ダートでも見てみたい。

小倉は今週1200のみ。重馬場。
九州産限定戦は、人気のSスクワート産駒の牝馬・エフェクトが快勝。その直後の混合戦も、人気のスウェプトOV牝駒のスノーエンジェルが楽勝。お互い馬場適性を味方につけたが、2歳Sでも注目。

 

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クイーンS -回顧-

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松田大作の逃げも田辺裕信の読みも決して間違った判断ではなかった。
しかし主役となったのは、いい馬に乗った時は最近きっちり結果を残している騎手たち。彼らが上位争いをすることで、至極納得のいく力勝負となった。

結果、本来は決まらない差し追い込み脚質の人気馬が勝ち切りそうなところ、セオリー通りに封じ込める普通の結果がレース史に刻まれた。勝負運は流れによるところが大きい。
池添、福永の頭の中にあるものを想像するに、それは全く違う視点で同じレースのことを思っているのだろう。
年も近い戦友が、もしも快挙を成し遂げたならば…。

1000M通過は57.8秒。1:45.7の勝ち時計とともにレースレコードでコースレコード。
1800重賞で戦う術を十分学習した上で、半姉レディアルバローザより更に小回り適性を上乗せされたディープ産駒は、上手に立ち回ってきたことが勝因にはなったものの、それが上手にはできない2、3着との適性の差と、しかしながら、前述のペースを考えた場合、5歳牝馬が充実期に入ったと考えるのが筋だろう。
昨年のこのレースで、中団から伸びあぐねた頃とは馬がガラッとよくなって、力勝負に向く姉のいいところが今のキャトルフィーユにも見受けられる。距離が伸びていいとは思えないが、まだまだ活躍できる馬だ。

ハーツクライのそれも元々はお手馬だったオツウの作ったペースで、自分の馬の良さをフルに発揮した福永騎手の冷静な騎乗もよかった。でも、今の自分は、無理やりではなく自分に向きそうな流れになることを望んで、しかしそうはならなかった松田騎手のあの乗り方を、どこかで密かに狙っている自分というものを作り上げてほしい。
ただ乗るだけでは勝てない凱旋門賞に、勝負しにいく姿勢で臨むというのが大切。
大一番の前に一瞬でも、親父の狂気的で天才的な発想が脳裏に浮かんでくるような過ごし方をしてほしい。
少しくらいヤバくてもいい。

さて、池添騎手に合っていそうなスマートレイアーや、これからのために何かを仕込んでおきたかった三浦騎手駆るアロマティコなのだが、やっぱり勝ち癖をつけないとダメなところで負けてしまう切なさが、言葉選びはよくないが騎手とそっくりだった。
お互い、馬体を離して勝つイメージがあるから、やっぱり札幌1800はタイトすぎるのだろうが、結果は他のコースでも同じだろうし…。

 

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