予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

新馬回顧 12

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜日は各場晴れて、芝も良馬場。
新潟は2鞍。牝馬限定のマイル戦は、人気を背負ったショウナンライムが好位付けから押し切りを図るところを、蛯名騎手鞍上のダイワバーチューが見事な末脚を披露して差し切った。スウェプトオーヴァーボード産駒で近親にフジキセキがいる血統。祖父エンドスウィープの産駒と符合する。
直後の1400戦も牝馬。有力馬の分散もあったろうが、人気のダノングラシアスが快勝。今年のマンハッタンの仔は当たりなのだろうか。

小倉1200はセカンドテーブルの圧勝。トワイニング産駒でダート馬くさいが、渋残りの芝も良かったのだろう。
札幌1500Mも人気馬の快勝。1番枠の利をフルに活かして逃げ切ったアルマワイオリは、スエヒロジョウオーの孫にあたるマツリダゴッホ産駒の牡馬で、距離適性はともかく、洋芝巧者に育ちそうだ。

日曜は1800祭り。馬場も一応は良のまま。
時系列順に札幌から。
馬なりで楽勝だったカメハメハ牝駒のレッツゴードンキ。完璧な競馬ではあるが、ダート向きの本質も秘めていて、何となく信用できない。芝ではGⅢまでか。牡馬よりは信用できるが。

小倉では、ゴールドメダリオンが逃げ切り勝ち。コンデュイット産駒の騸馬。パワーがあるのは間違いないが、上がりも一番で揉まれないと強い。
もう一鞍の1200の牝馬限定戦の方は、チチカステナンゴ産駒のプルーヴダモールが楽勝。母父SSの連勝となった。やはり馬場は重い。

新潟は、除外馬と雷雲の出現でワラワラしていたが、ハーツクライの断然人気馬リヴゴーシュが、1:58.4の怪時計で快勝。総合力が抜けていた。

 

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新馬回顧 11

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜の新潟、小倉は重馬場。
この馬場で活躍するイメージのあるケイムホーム産駒・メイショウマサカゼは、1番人気に推された小倉ダ1000Mを逃げ切り、人気に応えた。ただ、超早熟の気配もする。
新潟芝1400を勝ったジャストサウンドは、その逆のような印象。馬場を味方につけて上がりのかかる競馬を制した。ヘイローの継続クロスは父譲りのものであり、早熟性をアピールする材料とはなり得ない。同父のラミーロより先行力はありそう。

新馬請負人・四位洋文を鞍上に迎えて、札幌1800圧勝のシャルールは、兄弟が圧勝後の不発で苦しんでいるグレートフィーヴァーの牝駒。父ゼンノロブロイも似たような傾向があり、接戦での勝負強さを見せてもらいたいが、現状これ以上のパフォーマンスを見せた2歳馬はいないから、2戦目までは暫定トップという評価で。

日曜日は回復気配。
小倉の芝は朝から良。1200勝ちのリッパーザウィンはヨハネスブルグ産駒。昨年ほどの勢いはないが、クビ差以上の力の違いがあったので注目。
新潟は2戦。新馬戦の時間ではそれぞれ重と不良。
人気のミッキーユニバースが逃げ切った芝1800Mは、少し相手に恵まれた部分もあったか。馬場も有利。ただし、ネオの産駒であることもそうだが、520kg台の体がどう遷移していくかには注目。絞れればスピード勝負も可能だろう。
ダ1200快勝のグラスエトワールは、単勝50倍とは思えぬ楽勝の競馬。雨馬場もよかった。

札幌1200M戦で勝ち上がったイズモは、ニジンスキーの4×3を持つマリブムーン産駒。洋芝はとりあえず合うだろうが、揉まれ弱い可能性がある。

 

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関屋記念 -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

57のクラレントと58の最重量を背負ったダノンシャークの運命を分けた一つの要素が、道悪適性だった。
安田記念での激走によってより高い評価を受けたダノンシャークは、稍重より悪くなった雨馬場の競馬でここまで5戦全敗。ディープの仔だから仕方のない部分もあるが、今回も斤量が…という感じの負け方ではなく、持続力と決め手のバランスが取れすぎていることによって、破壊力にいつも通りの物足りなさを露呈してしまった。
昨年重賞2勝の実績があれば、この相手でも決定的な差をつけられておかしくもない箔をもちながら、彼にとってそれは、ムラのないパフォーマンス体現の最大要因に止まっている部分が大いにある。
6歳の夏。切ない。

道悪重賞を2歳時に制していた今回の勝ち馬クラレントは、これまで上がり3F33.4秒という脚を毎日王冠で繰り出し3着に好走しているが、それがメンバー中最速だったことはほとんどない。
道悪でのパフォーマンスに、本当の意味での信頼を置ける状況ではなかったが、冬の変則開催だった重馬場の東京新聞杯は、人気より走って3着。それ以前が、不良の東スポ杯と春の重い馬場で行われた稍重の弥生賞にあとデイリー杯1着の実績しかなかったから、平坦で時計勝負になりやすいこういうシチュエーションがぴったりだったとも言える。

これで今年5戦中4戦目の渋った馬場での競馬となったクラレントは、安田記念を1:38.0で走破し、中京ではそれを0.3秒縮めたのみでともに着外に思わっていたが、それさえ除けば問題なし。
事前の予想に限界のある馬場の読みではあるが、不良なり中京のような特殊な状況が人気の盲点に繋がったのもある。
また、騎手の腕の差はないというか、むしろ2着の方が実績十分だったのだがこの結果。
キレで本来クラレントを上回れるはずのダノンシャークに、脇役の演出したハイペースの不利はあったのだが、やっぱりこの負けは残念である。

それにしても、個人的に期待していたサトノギャラントとエキストラエンドには、つくづく困らされたものだ。
絶妙な4角のコース取りがありながら、力負けしてしまったギャラントのゴール前。理想とは遥かに乖離する競馬に終始してしたエキストラ。
マジェスティハーツの積極策は許容範囲ではあるが、何をしているんだかと思わず口をついてしまったのは筆者だけではないだろう。
とはいえ、昨年残念な負け方をした1番人気馬は今…。挽回してほしいのは山々だが。

 

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関屋記念 -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

4年連続で4角3番手以内の馬が勝っている関屋記念。加えて、3年連続で新潟外回りにしては速い1000M通過59秒を切る展開になってのこの流れ。
あのジャスタウェイが差し損ねたのは、ナンシーシャイン<競走中止>が作り出したハイピッチをマイペースの2番手で折り合い、そのままのリズムを最後まで守り通して33.2秒で追い上げた後のGⅠ3勝馬を封じ込めてみせたレッドスパーダの快走によるところが大きい。

平坦で直線も長いからと脚を溜めたとしても、坂があればこういう流れなら先行馬は粘り込めないのにそれがないから押し切れる、といった理由だろう。全体の流れが速くなった程度でレース全体の上がりが少し掛かっても、追い込んで挑むのではかなり厳しいというデータだ。ちなみに、スローの方が差しが決まりやすく、それでいて時計に差が出ないのも特徴。

乗り替わりで好結果を出して、サマーシリーズ騎手部門の優勝候補となっている田辺騎手のクラレントは、余計な勘繰りをせずとも、有力各馬より斤量一つの重荷を背負っているから前に行くはずだ。
一瞬、短距離の勲章獲得を目指したダノンシャークにしても、内田騎手で変に下げることはしないはず。58はGⅠ連対実績のない馬にはキツ過ぎる気もするし、何より騎手に差して勝負する馬だという先入観がないのもいい。

ただ、その程度の買い材料ならば、古牡馬最低負担重量の56で有力の馬の方が狙い目だろう。力差の大きいレース構図ではない。
別に、来週の一戦に向けたゲン担ぎを目論んだ読みではないが、兄の背中を知るノリ騎手跨るエキストラエンドは注目株であろう。
兄との違いは、前半から行きたがらないこと。ディープの仔という印象が強いのか、中舘・デムーロ・岩田といった先行策をとりそうな騎手が乗っても前にはいかなかった。4角3番手で回ってきたのは、18戦中2回のみ。
無論、ローエングリンの印象も考慮してのことだろうが。脚質がそんなだから、休み明けは基本全滅。急坂を意識しすぎると、勝負所で置かれてしまうのか、一時期は東京でだけ使われていた。

それを今回認識した上で騎乗する名手が、また同じ手に出るとは思えない。
平坦で直線が長ければ、じわっと仕掛けてゆっくり前を捉えに行っても届く。兄と距離適性はそっくりだから、違いを理解した強みは大きい。今回は、流れに乗れないような厳しい展開にもならないはず。
キレで勝負するわけではないので、馬場が悪くても対応可能だろうし、むしろ歓迎か。

ディープらしくない馬が台頭した先週の小倉記念と同じで、今回もここまで中距離路線を牽引してきた中山記念組が不参戦。どうしても賞金加算が必要なサトノギャラントに、馬場が湿っていたとしても頑張ってほしいという意味で対抗。
中山記念組の穴を埋めるというと何だが、レース格相応の底力が求められる展開ならば、ダノンシャークは軽視できない。
マジェスティハーツはスローでも厳しそう。思い切りのいい勝負を迫られる次のハンデ戦の方が面白い。

 

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何とかしたい -自由・放言の奨め-

読了までの目安時間:約 2分

 

順調にいけば、凱旋門賞は3人とも初騎乗。

優秀な競馬関係者の一族の出身という共通点はあるが、個性はバラバラ。

一人、騎乗技術ではとても敵わない父を持ち、有力候補で挑む新婚さんがいるが、この壁を乗り越えられたら、未来が開けると考えればいいだけの話。

あと、皆動物的感性の持ち主である点に、何かをしてくれそうな期待感がある。

今回の挑戦意義は、何より愛馬の能力を信じて戦う中でのプレッシャーが味わえることだ。

3頭を管理する2調教師は、海外での競馬でその時の厩舎の一番馬で勝った実績を持つ。

馬も人も初凱旋門賞。

騎手の技量不足なり、勝負勘や安定感に不安な部分が認知されている状況は、乗り替わりの最大要因であり、またそのせいで乗っている船から降ろされた例を挙げれば、枚挙に暇がない。

でも、乗り替わらなかった。札幌記念次第の陣営もあるが、馬は強いとだけ考えるのも大一番では、雑念が消えるので吉か。

そして、国際基準のトップサイヤーの産駒での挑戦というのは、意味が大きい。

1番人気で凱旋門賞に挑んだ日本のリーディングサイヤーなんて、もう出てこないだろう。

昨年は、アメリカ配合の芝馬で結果を残せなかったが、母父、母母父が欧州馬の桜花賞馬は、距離不安以上に適性面の利があるかもしれない。

須貝厩舎の2頭は、洋芝のレースであり得ないパフォーマンスを披露した馬と適性は証明済みの黄金配合馬。

騎手に注文の多い馬の方は、出遅れても頭数が少なければ、前年覇者のような仕掛けで勝負できる。

鞍上には、違う勝負の形を見出す創造力があり、2着2回男以上の好騎乗も期待したい。

 

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