輸入の一手に限られる現状

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

社台血統の開発

読了までの目安時間:約 2分

 

サンデーサイレンス牝馬と配合できる非ヘイルトゥリーズン系種牡馬が欲しい。

もしそれが見つかれば、日本競馬全体が革命となり、良血馬の輸出という野望も夢ではなくなる。
SS直系の発展は順調だが、牝系に入ると相手となる種牡馬の質が今ひとつで、あまりパッとしない。

優秀な牝系出身の繁殖牝馬が少なく、真の良血と呼べるようなサラブレッドを作り出せなかった20世紀。
輸入計画を粘り強く敢行し、日本馬の血統も世界最高水準になったが、いい種牡馬というのは簡単には見つからないし作れない。

「宿願」
それを叶えてくれそうな馬はいるのか?
配合相手として期待されているのがエンパイアメーカー(ファピアノ系)で、日本軽種馬協会静内種馬場<略:静内>に繋養されている。
ダンスパートナーの仔は活躍したが、まだ安定して良駒を送り出せていない。

ミスプロ系種牡馬は、内国産もいい馬が多くて徐々に代重ねも進んでいるから、非ミスプロ系のレイズアネイティヴ系の方がいいのだろうが、あまり輸入はされていない。
一応、超大物のワークフォース(キングマンボ系)は社台にいるが。

ナスルーラ系は、ワンペースでダート向きのボールドルーラー系以外がよい。
でも、社台期待のチチカステナンゴ(フォルティノ系)は早世してしまい、バゴ(ブラッシンググルーム系)<静内>くらいしか、本物を出せそうな馬はいない。

まあ、ボールドルーラーは最近頑張っているから、パイロ<ダーレージャパン>なんかも候補だが…。

マイナス材料と未知数との兼ね合い。
キングカメハメハとはあまりマッチしないようだし、輸入の一手に限られる現状がもどかしい。

 

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新馬回顧 8/17・18

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜はヨハネスブルグ祭り。
新潟では、2戦ともその産駒が快勝。
1400戦の方は、1番人気の出遅れもあり2番人気のスナークマスカラスが危なげない競馬だったが、1200の方は、人気のネロが楽勝も衝撃の1:13.4という決着に。
今年はいくら時計が掛かるといっても、ちょっと解せない。
叔母のニシノフラワーもタフな馬場の桜花賞を制しているが…。

小倉はワンサイドゲーム。
こちらはディストローテッドヒューマー産駒のエイシンキサナドゥが人気に応えた。

さて、函館。
1:11.6で大差勝ち。5年くらい前のタフな洋芝に戻ってしまったような状況。
似たような勝ち方をしたクリスマスとこのヨハネスブルグ産駒・ペプチドスピカの能力比較をしたくはなるのだが…。
この一族、代表馬のオペラオー以外は短距離型ばかり。
似て非なるもの。評価保留としたい。

日曜日は1800戦が、小倉、新潟、函館のそれぞれ5Rで行われた。

小倉は、鞍上が小倉記念でやりたかったことをウインフルブルームで実現した感じ。
近親にプリサイスマシーンがいて、万能型の手先の軽いタイプに育つか。

新潟はスローのよーいドン。
ヴィクトリーだデビットジュニアだにクロフネが追いつめる構図だったが、見た目の印象通り横一線といったところか。

函館はあいにくの馬場状態での一戦。
逃げ切ったロードフォワードはネオの仔で、血統構成もロジユニヴァースに似ている。いかにもこういう馬場向き。
良馬場で各馬の真価が問われる。

残り2レースは、小倉で珍名馬ウメ<父アッミラーレ>、函館ダートではマルカロゼッタ<父ゴールドアリュール>がそれぞれゴール前抜け出した。

 

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3歳の上がり馬

読了までの目安時間:約 2分

 

ダービーで惜敗したシラオキを5代母に持つ、フロリースカップの末裔・マチカネフクキタル。
サイレンススズカの次点選出でも、出られるものなら出たいのがダービー。
サニーブライアンの7着だった。

その後、福島で自己条件を勝つとこの馬の快進撃が始まった。
神戸新聞杯で、サイレンススズカへリベンジを果たすと、もう同期に止める者は現れず、返す刀で京都新聞杯も快勝。

菊花賞では、上がり馬にまでやられるわけには、というブライト、ジャスティスの末を封じ、ダンスインザダークばりの33.9の上がりでラストクラウンを戴冠。見事に返り討ちを果たすのであった。
悲喜こもごも、97クラシックのクライマックスシーン。

しかし、全員GⅠの箔がついた1年後の有馬記念でこの追い込み三銃士は再戦を果たすのだが、既にターフは一つ年下のスターたちに占拠されていた。

刹那の輝き。猛者の集う時代のサイドストーリー…。
もう16年も前の話である。
タイキシャトルやシーキングザパールが「短距離革命」を起こした世代の菊花賞は、ドーベルv.s.マーチの二冠奪取マッチと違い、三冠挑戦断念の無念さ漂う切ない一戦だった。

ダービーを逃げ切ったサニーブライアンが、敗戦の恐怖からも逃げ切ってしまった秋の物語でもある。

アサクサスケール
オウケンブルースリ
スターマン
ティコティコタック
ヒシミラクル
メジロマックイーン
場違いの感があったから外したが、サンデーサイレンス産駒のマンハッタンカフェもそう。

名上がり馬は、案外良血。彼らの一族からはGⅠ馬が何頭も出ている。

この話も例外に漏れず。雑草の下剋上ではない。
当然の結果なのだ。

 

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脇役の血統 ナスルーラ系<芝血統>

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ナスルーラ系<芝血統>
底力勝負向きなのが、ネヴァーベンド系やゼダーン-カラムーンの系統。
この二つは、リーディングサイヤーを出している。

ミルジョージとトニービン。
高速馬場に合っているというよりは、スピード能力を活かせる条件が得意である。
20年近く前が旬であったこの系統の記録は古いものばかりだが、ミルジョージは、イナリワンやエイシンサニー、ゼダーンの大元であるグレイソヴリンの分流のカロ系からは、エイシンバーリン、ビワハヤヒデがそれぞれ歴史的レコードを繰り出した。
トニービンの系統もジャングルポケット-トーセンジョーダンの血筋が、府中で最大の能力を発揮する性質を体現した。

弱点があるとすれば、その血の効果を同じ血によってでしか保持できないこと。セントサイモンもそうだった。

特に、スピードタイプの代表格サクラユタカオー-エアジハード-ショウワモダンの血統構成は異様。
祖父の代からそれぞれの母父が、ネヴァービート<ネヴァーセイダイ>・ロイヤルスキー<ボールドルーラー>・トニービン<ゼダーン>という言わば同系配合の坩堝。
ショウワモダンの牝系にはネヴァーベンドも入っており、クロスの計算が面倒臭くなるほど大量にナスルーラの血が入り込んでいる。

これでは直系は長く続かない。
同時に、テスコボーイに始まる日本競馬におけるスピード革命の歴史が、まだまだ連綿と繋がっているというのも事実。
優秀な血を導入したことを肝に銘じて、よりよいものを生みだす糧にしなければ、存在意義そのものがなくなってしまう。

日本競馬の浮沈を占う意味でも、未だに重要なポジションにある系統なのだ。

 

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札幌記念展望

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皐月賞レコード勝ちのロゴタイプに、天皇賞馬なども合わせると最大で5頭のGⅠ馬が出走予定。
無理使いしたくはない古馬のこともあるから、やっぱりここに照準を絞ってきた若手が主力となりそうだ。

今年の札幌記念は、レベルもそこそこだろうから、GⅠを狙うための足がかりという位置づけでよさそう。
よって、分類上は秋緒戦のレースと言っても問題はないだろう。

夏競馬のレベルが高い。というより勝った馬がとても強い。
小倉記念や七夕賞の勝ち馬も侮れない状況で、余力と上昇力の兼ね合いが10月の末以降の大目標を見据えた戦いにおいて最も重要な要素になってくる。

ロゴタイプは、ここを勝ってしまえばぶっつけで10月末のどちらかのGⅠに参戦することになるのだろうが、まだこの馬は底力勝負以外のOP戦というものを戦っていない。
3歳限定戦よりはかなり濃密な2分弱のレースになるわけだから、休み明けも古馬初戦もさしたるマイナス材料にはならないだろうが、若干気になる部分ではある。
アポロソニックに先着出来なかったところがどうも…。
相手に合わせて走るタイプではないのだろう。

4歳で重賞連対実績のある馬は次点評価だろうが、他力本願でもなんとからしさを見せつけたいのは古馬の方にいる気がする。
今年になって初めて重賞を制したタッチミーノットなんかは、休み明けも走るタイプだし気にはなるのだが。
トウケイヘイローは、言ってもGⅢ3勝馬。要するに、あれ以上前で勝負できるならここでも当然圧倒的有利なのだか…。
ユタカだからって、早々は信用できない。
重賞年間4勝なんてことは、GⅠを勝つ馬にしかできないことだ。

 

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