予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

ダービージョッキーだから

読了までの目安時間:約 2分

 

ダービー4勝。1年前に武豊を信じなかったのは失態も同然。
ディープは当たり前として、世紀を跨いでダービーを勝ちまくった時代を知っているなら、尚更だ。
あの末脚。勝ち方を知らないと引き出せない。

ダービーで6度1番人気に推され、4勝2着2回とパーフェクト連対である不世出の名手は、日本競馬界唯一のダービーマスターと言える。
特に、GⅠ勝利7回のうち3度騎乗してしたウオッカの父であるタニノギムレットが、ダービー馬になるまでの道程は伝説的だ。

2月の末に骨折して、春のクラシック参戦は絶望視されていたが、3回京都の初日から復帰。
マイルCで再びギムレットとタッグを組むが、3着と不発。
テン乗りながら青葉賞でシンボリクリスエスに跨り、己の脅威となることを認識した上で、GⅠ連敗中にもかかわらず1番人気に応え、全てを制した。
あの表彰式の時に落ちてきた大粒の雨は、直前の海外ピンポイント参戦で体調万全を確認した、その積極的姿勢がもたらした予定調和の演出だったような気がしてならない。
もし18年ぶりのダービー制覇となっていたら…。

その前、アドマイヤベガの時も心憎い。3強対決は、3戦中唯一のワンツースリー決着。
若手騎手の高揚感を嘲笑う後方待機策で、ゴール前鋭く伸びたタイレコードウインは、前年、人間・武豊をスペシャルウィークの力により引き出された恩恵によるところが大きい。
鞭を落とすなんて…。ダービーは、ユタカ・タケの歴史でもある。

今現役のダービージョッキーは、96年以降に勝った8人だけ。
縁を最も大切にした者が、ダービーを制する。今年もこの季節がやってきた。

 

競馬&予想コラム   コメント:0

この記事に関連する記事一覧