予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

月下美人の追憶

読了までの目安時間:約 2分

 

新・東京で炸裂した父似の豪脚。
「直線が長くなったから」
社台系の良血馬が人気を集めたフローラSは、トーセンリリーが平均ペースをリードするも、最後は追い込み決着。
馬群をついて伸びたサクラローレル産駒のシンコールビーが、タイムウィルテルの追撃を凌いだ。

1200で連続好走後、1400で初勝利。距離を延ばして末を活かそうしたがうまくいかず。
何で走ったのか?オークスでも3着したが、その後は低迷。
もしや理由は。東京のこの2戦だけ434kgだった。

第2回も名牝復活の舞台となったヴィクトリアマイル。
コイウタ激走の伏線は中山に。
鞍上の松岡正海がハナ負けして、ヘルメットを放り投げる2週間前。これも波乱のダービー卿CTでコイウタの長所を掴む2着快走。
本番は中距離実績馬が人気に。東京のマイルなら…。
「もう、余計なことはしません」
2年後の天皇賞でデジャヴを経験する我々は、同時に騎手の進化を見届けた。

父の本当の姿とは。
エリンコートは、母エリンバードということで、初め短い距離から使い出されたが、1月時点で6戦1勝。
それが距離を1800以上に伸ばしてからは、3連勝で一気にオークスまで勝ち切ってしまった。
昔からよく単穴の出るレース。ただ、過去10年で最も単勝支持率の低い勝ち馬でありながら、雨に渋った馬場を逞しい末脚でマイルベストの人気馬を封じ込めた内容は秀逸だった。
「めでたしめでたし」
この時の鞍上は、父のターニングポイントとなった中山記念を制した後藤浩輝。
上手に走れれば。中長距離戦に器用さは必携だ。

春の東京・シンデレラストーリーは、もう次代に引き継がれている。

 

競馬&予想コラム   コメント:0

この記事に関連する記事一覧