セントサイモン、ショウワモダン

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

脇役の血統 ナスルーラ系<芝血統>

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ナスルーラ系<芝血統>
底力勝負向きなのが、ネヴァーベンド系やゼダーン-カラムーンの系統。
この二つは、リーディングサイヤーを出している。

ミルジョージとトニービン。
高速馬場に合っているというよりは、スピード能力を活かせる条件が得意である。
20年近く前が旬であったこの系統の記録は古いものばかりだが、ミルジョージは、イナリワンやエイシンサニー、ゼダーンの大元であるグレイソヴリンの分流のカロ系からは、エイシンバーリン、ビワハヤヒデがそれぞれ歴史的レコードを繰り出した。
トニービンの系統もジャングルポケット-トーセンジョーダンの血筋が、府中で最大の能力を発揮する性質を体現した。

弱点があるとすれば、その血の効果を同じ血によってでしか保持できないこと。セントサイモンもそうだった。

特に、スピードタイプの代表格サクラユタカオー-エアジハード-ショウワモダンの血統構成は異様。
祖父の代からそれぞれの母父が、ネヴァービート<ネヴァーセイダイ>・ロイヤルスキー<ボールドルーラー>・トニービン<ゼダーン>という言わば同系配合の坩堝。
ショウワモダンの牝系にはネヴァーベンドも入っており、クロスの計算が面倒臭くなるほど大量にナスルーラの血が入り込んでいる。

これでは直系は長く続かない。
同時に、テスコボーイに始まる日本競馬におけるスピード革命の歴史が、まだまだ連綿と繋がっているというのも事実。
優秀な血を導入したことを肝に銘じて、よりよいものを生みだす糧にしなければ、存在意義そのものがなくなってしまう。

日本競馬の浮沈を占う意味でも、未だに重要なポジションにある系統なのだ。

 

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